(応答) 論文「不登校児の親グループの発展段階に応じたファシリテーション」所感

ファシリテーターの思想

正常とはなんだろう

子ども自身ではなくその親御さんに焦点を当てた松本さんらしい素敵な読みものでした。

30年ほど前にさまざまな社会問題の実在に疑義を呈した社会学者がいました。社会の中にある問題は自明なのではなく、だれかが「問題だ」と言葉にして初めて、その問題が生まれると指摘したのです。何が社会の逸脱行為であるか、互いが互いにラベルを付け合い、その結果、問題が問題として構築されるという考え方で、構築主義もしくは社会構築主義と呼ばれます。

元記事の内容に戻れば、登校が正常で不登校は逸脱行為だと近代社会が構築していることになります。私たちは、せめて子どもたちに対してはネガティブな“予言の自己成就”を手助けしないようにしたいものです。
ファシリテーターは、介在するコミュニティが向き合っている問題の構築のされ方を十分に検討し、場合によっては批判もしながら、功利主義的合理性の追究に陥らず、親と子あるいは親と親同士の社会関係資本の増大に寄与していきたいですね。

記:ワークショップ設計所 小寺

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