2.1on1ミーティングなどの場で役立つ
1on1ミーティングという言葉をよく聞くようになりました。
(1on1と聞くと、私は反射的にバスケットボールを思い浮かべてしまいます。最初に名前を付けた人はバスケが好きだったのでしょうかね?)
「1on1」とは、上司と部下が1対1で定期的に行うミーティングのこと。米国シリコンバレーでも“1on1 meeting”は文化として根付いており、人材育成の手法として今、世界的に注目を集めています。部下は上司に仕事で経験したことや悩みなどを伝えて内省し、上司は部下が成長するようにアドバイスを与え、気づきを促します。会議や査定といったかしこまった場とは異なり、お互いに自然体で話す場を定期的に設けることで、部下の内省による成長や、社内のコミュニケーション活性化が期待されています。
「1on1ミーティング」とは? – 『日本の人事部』 より
(最終閲覧日:2018年8月31日)
1on1ミーティングに限らず1対1でまとまった時間を過ごす場面はよくあります。
上司と部下で行う面談やコーチングのセッション、クライアントと商談をしたり、誘ったり誘われたりしてサシ飲みに行くときなど。
こういった場は、
- 特に楽しくもないただの雑談が続く
- 単なる仕事の進捗確認に時間を使ってしまう
- どちらかが一方的に話し続け、聞き手がうんざりする
などの課題が起こりがちですが、ワークショップ設計技術が身につくと自分で創意工夫できるようになります。
例えば、相手の気持ちや本音をもっと聞いてみるでもいいし、ふだん仕事上で困っていることをたずねてみたり、自分がいま興味をもっている分野への助言を部下に求めてみるなど、積極的に実りある話し合いに変えていくアイディアが出せるようになります。
せっかく時間をとって2人でじっくり話せる機会をもてているのですから活かなさい手はありません。
さらには、1on1の時間を事前の設計をベースに用いて部下と一緒にふりかえり、次回の1on1をどうしていきたいか、相手と自分の両者が気持ちのいい時間の使い方を探していける関係となります。
「ワークショップ」の設計と進行というと、いわゆる企業研修のように講師やファシリテーターと複数の参加者がいる場のための技術という印象を持たれがちですが、そうではありません。
1on1の場も小さなワークショップと言えるでしょう。
ワークショップの設計と進行の技術を身につけ、よい1on1を生み出せるマネジャーが大勢育てば、上司と部下の当事者同士のみならず職場全体の信頼関係をはぐくみ、結果として組織全体の生産性向上に良い影響をもたらすことにつながります。