リアル会議にないオンライン会議〝独自〟の良さ32〈11~20〉

場とテクノロジー
以前に公開しました読みもの「リアル会議にないオンライン会議〝独自〟の良さ32〈1~10〉」の続きです。

だんだんと前回より独特なオンライン会議のアイディアをベースとした良さが登場します。

では、『リアル会議にないオンライン会議〝独自〟の良さ32』の続き、参りましょう。

11. チャットで複数話題を同時進行できる

リアル会議で、横の2人とコソコソ雑談……「ちょっとそれ、みんなに共有してよ!」
こういう事態を回避しやすいのがオンライン会議です。
small talkはチャットで常時やっていただければ、口頭で飛び交う話題とは別の話題の確認や擦り合わせもできてしまいます。すごいですね、オンライン会議。

12. 遅刻者もチャットを見返せるからフォローが楽

リアル会議では、遅刻者に対してのこれまでの流れ共有にひと苦労します。「始めのアジェンダは――に全会一致で決まって、次の議題ではこんな話題が出て……」。
オンライン会議でしたら、それまでの議事の流れをオンラインホワイトボードやチャット欄の履歴を見直すことで感覚的に追うことができます。革命的ではないでしょうか。

13. 入院先、旅先、移動中でも参加できる

今回のCOVID-19はまず治療に専念する必要がありますが、インフルエンザ等が治ってきてかなり元気なとき、どうしても出席しなくてはならない場合、オンライン会議であれば参加できてしまいます。
旅先からの参加ですと日常の環境では出づらいアイディアも浮かぶかもしれません。新しい働き方が垣間見えます。

14. ZOOMであれば小部屋をたくさん作れる

この機能を有しているツールは私の知る限り今のところZOOMだけですが、オンライン会議では「ブレイクアウトルーム」という小部屋をかんたんに作れます。
たとえば6人の会議でも、「一旦3人3人で分かれてブレストしませんか」、こんな会議ファシリテーションも可能です。便利ですね。

15. ゆえにその気になれば1,000人でも会議ができてしまう

たくさん小部屋を作れば、各部屋で話し合ってもらってから、そのあと全体会で共有、という手順を踏むこともできてしまいます。ラージグループを伴うオンラインワークショップの完成です。
リアル会議ですと、会場手配とその準備や参加者の方々の都度移動で会の流れが淀みますし、何より手間が大きく企画もハードルが高いですがオンライン会議でしたらシームレスに大部屋と小部屋を往ったり来たりできます。

16. そのまま飲み会もできるし店より安上り

自分の好きなドリンクと食べ物をあらかじめ用意しておけば、会議後そのままパーティに移れます。
リアル飲み会では必要な大皿料理の取り分けや、アルコール飲む方と飲まれない方への気遣いといった心配なく交流親睦を図れます。

17. 曖昧な事柄もチャットに書いてもらうと整理できる

口頭で話したり聞いたりしていることは、情報送受信のエラーがどうしても増えてしまいます。人間ですからしょうがありませんし、日々のインタラクションから常に学びを得続けていることそのものが、私たちがチームで働く所以の1つでもあります。
この避けられないエラーに何か引っかかったとき。
オンライン会議では「ちょっと今のお話をチャットに書いてもらえませんか?」これで情報の整理がお互いに可能になります。

18. チャットで整理しているとロジックが見える

〝話し言葉〟を〝書き言葉〟に変換すると、前後のロジックの通り具合を全員で検証できます。
互いのコミュニケーション間のロジックも見えますから、誰かに指摘されずとも自分で論理構造の穴に気づけるようになります。
リアル会議でこれをやろうとしますと多大な時間を要しますので会議中は難しいでしょう。オンライン会議の〝善い〟アーキテクチャ(環境管理型権力)です。

19. マイクの声を自動文字起こしすると記録になる

マイクに入力された音声を自動文字起こしできるツールが増えてきました。Google Docsでも可能です。
起こされた文字は、そのまま会議の記録にもなりますし、発話者別に整理すれば頻出ワードの分析にも使えます。次回以降の会議に向けたふりかえりにも有効活用できますしいいことづくめです。

20. 声の音量をグラフにすると面白そう

会議中の声の大/小をリアルタイムに会議メンバー内外へフィードバックすることも可能です。
もしある部屋での会議が大盛り上がりでしたら、途中で「なになに?」と別のフロアから合流する、こんなことも実現します。すごいですね。

このあたりで一旦区切ります。続きは次回の読みもの「リアル会議にないオンライン会議〝独自〟の良さ32〈21~32〉」をお読みください。

記:ワークショップ設計所 小寺
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