(応答1) 論文「幼児に対する減塩を主眼とした食育指導の実践と質的評価による理解度の可視化」所感

読みもの

設計所より

この実験では伝えたコンテンツの理解の程度を、幼児自身の発言内容から読み取るという試みを行なっていますが、10人というグループサイズでは大人でも発言量は偏ると思います。話し合いに何分の時間枠をあてるかによっても変わるし(とはいえ参加者は5~6歳ですから、集中できる時間にも限界があるでしょうね)、ファシリテーターの振る舞いによっても当然結果は違うでしょう。

改善アイデアとしては、松本さん発案の「発言をしなかった者同士で再度グループを組ませる」ワークも検討できますし、仮に自分が改善案を求められたなら、理解して欲しいコンテンツの部分にもっと工夫すると思います。求めていることは「同意」でなく「理解」です。“塩の取りすぎは悪いらしいぞ”という理解を目指すのであれば、理解すべき当事者の年齢や発達のばらつきも踏まえると当日のファシリテーションだけではおそらく不充分で、コンテンツを「どの程度」「どのように」伝えるのかを事前にいかに練り込むかで影響が大きい案件だなと思います。

記:ワークショップ設計所 後藤
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