ワークショップとは その2

ファシリテーターとは、ワークショップとは
前回記事「ワークショップとは その1」からの続きです。

ワークショップとは、メディアである

ワークショップにおいて扱われる話題をコンテンツととらえると、それは写真や動画、書籍、文章という形式でも伝え得るものだ。
その意味で、ワークショップは「特定の情報を伝えるメディア」の1つといえる。

ただこのワークショップというメディア、双方向性を多分に含んでいる…というより、含まないのならば、動画や本でいいわけである。
学習でいえばEラーニングでいいし、業務指示なら書面で済む。

ワークショップであるということは、複数の参加者が同じ時間同じ空間に集うからこそ可能になる双方向性を活かすように設計しないとその意味を失ってしまう。

 

「ワークショップ形式」の企画が苦手だという講師や士業の方とお話をする機会が多い。
そしてお話しやお悩みを伺うたびに、複数の生身の人間が顔を合わせたときの力をどうしたら活かせるかの“ノウハウ”が、その方々に蓄積されていないだけと感じる。

この“ノウハウ”は「ワークショップ設計理論」と「ファシリテーション技術」を指すが、これは、伝え手が持つコンテンツの価値とはまったくもって無関係だ。

せっかく世に役立つ専門知識やご経験をお持ちなのだから、双方向の良さを活かすメディアであるワークショップのつくり方をマスターして、生身の人間同士の化学反応の場をたくさん生み出してほしい。
オーケストラだって、上手な指揮者に導かれれば演奏者もいきいきと楽しんで自己を表現できる。
セミナーや研修も同じことである。