第15期テーマ本
『ここから始める政治理論』
田村哲樹, 松元雅和, 乙部延剛, 山崎望(2017), 有斐閣.
1冊の本を深く、じっくり読む「じっくり読書会」。 今回のテーマは「政治理論」。読む本は『ここから始める政治理論』です。
本書は、大学初学生向けに書かれた政治理論の入門書です。特定の理論だけを持ち上げることなく、また、落ち着いた筆致で書かれていますので、個人の主観や思想だけをもとに語るビジネスエッセイとは異なる安心感があります。それでいて、読み進めるうちに思いのほか深いところへ連れていってくれる本です。
「話し合えば、わかりあえる」というのは、本当でしょうか。
いくら時間をかけても埋まらない溝、声の大きい人に流されてしまう空気——。対話の場に立つ者なら、誰しも一度はそういう場面に直面したことがあるでしょう。それでも私たちは、なぜ対話を続けたいと願うのでしょう。
本書をテーマ本として選んだのは、「そもそも政治とは?」「リベラリズム」「民主制と自由主義」「多数決と熟議」「権力論」などの議論を通じて、自分とは異なる「他者」と共生することの本質や、その限界について考えてみませんか、というお誘いゆえです。
政治とは、遠い国会や選挙の話ではありません。利害や価値観の異なる人々が困難な調整を経て合意を絞り出していくプロセス——そう定義し直すと、組織の中での協働もまた、政治の営みそのものに見えてきます。議題をどう組むか、アイスブレイクを何にするか。そういった「何をするか」の問いに追われるあまり、「そもそも、どうやって決めるか」という問いを、私たちはついおろそかにしてはいないでしょうか。
安易な「わかりあう」を目指すのではなく、もっとタフで、しなやかな合意形成のあり方を、政治理論の知見から探ってみませんか。
本読書会は30代〜40代の参加者が中心です。哲学も政治も決して専門ではないし、独学では消化しきれなそうだな……と思われたら、私たちと全く同じです。ぜひ一緒に読んでみませんか。
なお、今回のテーマに関連して、読みもの「職場における『政治的なるもの』と、ファシリテーターの熟議的転回」を公開しました。読書会の予習や、参加を迷われている方の参考になれば幸いです。
お手元に書籍をご用意の上、ご参加ください。
書店・図書館・通販サイトなどで探す場合は書籍名やISBNコードをお使いください。
ISBNコード:978-4641150423
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【第1回】2026年4月9日(木) 20:00~22:00/事前読書範囲:最初–p.35
第1章 政治理論の始め方
第2章 政治とは何か?
【第2回】2026年4月23日(木) 20:00~22:00/事前読書範囲:p.37–78
第3章 「私の勝手」で済むのか?——リベラリズム
第4章 どうして助け合わなければいけないのか?──分配的正義論
第5章 あなたも「不正義」に加担している?──グローバル正義論
【第3回】2026年5月14日(木) 20:00~22:00/事前読書範囲 :p.79–130
第6章 みんなで決めたほうがよい?──民主主義/自由民主主義
第7章 多数決で決めればよい?──熟議民主主義とラディカル・デモクラシー
第8章 民主主義は国境を越えるか?──グローバル民主主義
【第4回】2026年6月11日(木) 20:00~22:00/事前読書範囲 :p.131–160
第9章 「私」とは誰か?──政治理論における個人
第10章 私は何をどこまでできるのか?/できないのか?──権力論
【第5回】2026年6月25日(木) 20:00~22:00/事前読書範囲 :p.161–189
第11章 「私のこと」も政治か?──政治理論としてのフェミニズム
第12章 「国民である」とはどういうことか?──ナショナリズム
【第6回】2026年7月9日(木) 20:00~22:00/事前読書範囲 :p.191–235
第13章 異文化体験でわかりあえるか?──多文化主義
第14章 公共性はどこにある?──市民社会論・コミュニティ論
第15章 「市民である」とはどういうことか?──シティズンシップ
参加申込
(後期からお申し込みの方は以下よりどうぞ)

